こんな人にオススメ
- 米国株に投資したいと思っている、投資を始めている
- 米国株セクターETFって何なのかわからない、興味がある
- 米国株セクターETFについて短時間で把握したい
これから米国株投資をしたい方にとっては基礎知識として欠くことのできないのが「セクター分類」
米国株は主に11種類のセクターに分類されおり、セクター別に投資可能なETFが存在しています。

今勢いのある米国株にチャレンジだ!



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とこのセクター別の特徴を知らないまま、ただ漠然と好きな銘柄に投資している人が多くいます。
しかし、セクターの多くは景気と金利、政治的イベントなどの要因によって、成長するセクターが変わっていきます。
そこで、今回は米国株セクター分類について紹介していきます。



米国株セクター別の特徴を知っておくと、周りと差が付きます!
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米国株セクターとは
米国株セクターとは、企業を業種ごとにカテゴライズ化したものです。
例えば、アップルやMicrosoftはITセクター、マクドナルドやコカ・コーラは
業種ごとに分類することで、景気を大きく左右するイベントによって動きがそれぞれ違って流れができます。
これらの流れをセクターローテーションと呼ばれており、この流れを知っておくと役に立ちます。
例えば、かつてITやインフラなどのハイテク銘柄が多く構成されていたNASDAQはコロナショック以降2年間株価は上昇し続けました。
こちらのチャートは、ブルームバーグが提供しているNASDAQの株価を示したものです。


そのため、多くの投資家は
AmazonやMicrosoftに投資すれば株価が上昇する
とりあえずIT銘柄を買えば良い
という風潮があり、NASDAQに関するETFや個別銘柄さえ持っていれば安泰といわれていました。
しかし、景気を良くするための金融緩和やウクライナ情勢による物価高によるインフレによってFOMCが金利を引き上げた途端ズルズルと下げました。


FOMCは米国の金融政策を決定する会合で、金融政策を決定するための大切な会議を開いています。
日本では、「日銀金融政策決定会合」で金融政策を決定していますが、それに当たるものがFOMCです。
このFOMCの決定によって金利の上げ下げが行って株価も連動していくきます。
FOMCの結果次第で米国市場、いや世界の株式市場が大きく左右されると言っても過言ではありません。
ちなみに、FOMCについて詳しく解説している記事はこちらにありますので、一緒に読むと理解力が増します。


一方で、素材ETFであるVISの株価はNASDAQと似た動きをしているものの、パフォーマンスは上回っています。


このように、セクターローテーションを理解することで今自分が持っている、又は欲しいと思っている銘柄が
- 株が上がっているのか
- 株が下がったのか
- 今のサイクルの流れに沿って動いているのか
といったことがわかります。
セクターETFや銘柄に投資するメリット
これらのセクター銘柄に投資するメリットは、S&P500よりも高いパフォーマンスを発揮して資産を増やしたり安定した収益を得たりすることができるところです。
S&P500は投資初心者向けの投資動画や本で紹介されている通り、右肩上がりの成長していてパフォーマンスは高いです。
しかし、後ほど解説しますが、S&P500のパフォーマンスは他のセクターと比べると大体真ん中よりちょい上あたりで収まっています。
分かりやすく言えば
- S&P500は、毎回学校のテストで全科目70~80点を安定的に取れる生徒を集めた普通科クラス
- セクターETFや銘柄は、美術科や音楽科など特定の科目を90点以上の点数を取る生徒を集めた普通科以外のクラス
です。
つまり
S&P500は投資して大きな失敗をしないけど、少し物足りない
といった方にとっては、うどんに七味唐辛子を乗せる感じにセクター銘柄をちょい足しする方が良いです。
ちなみに、セクター銘柄投資よりもリスクは高いですが将来的に株価が10倍になるといわれている成長銘柄『テンバガー銘柄』投資という手法があります。
セクター銘柄投資でも満足できない方はこちらの記事を読んでみてください。


セクターETFや銘柄に投資するデメリット
一方でデメリットは、セクター銘柄ごとに癖があって若干難易度が高くなることです。
例えばヘルスケアセクターは株価にあまり影響を受けない代わりに
- コロナショックのように、ウイルスに対抗するワクチンや薬品開発によって株価が左右される
- 薬の開発が成功して特許が取れれば爆益が期待できる反面、新薬の開発が遅れると下落するリスクがある
- 既存の薬の副作用に大きな問題になれば、弁護士費用や賠償金がかかって株価が下落する可能性もある
と他のセクター銘柄にはない独特な特徴があるため他に情報収集が必要です。
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米国株セクターについて解説していきました。
ここからは11種のセクターと代表的な企業3社をピックアップして紹介します。
セクター | 業種 | 上位3企業 |
---|---|---|
情報技術 | コンピュータ・周辺機器、ソフトウェア、 半導体・半導体製造装置、情報技術サービス、 通信機器、電子装置・機器・部品 | アップル Microsoft VISA |
一般消費財 | インターネット販売・通信販売、専門小売り、 ホテル・レストラン・レジャー、繊維・アパレル・贅沢品、 複合小売り、家庭用耐久財、自動車、自動車部品、卸売、レジャー用品 | Amazon テスラ ホーム・デポ |
ヘルスケア | 医薬品、ヘルスケア機器・用品、バイオテクノロジー 、ヘルスケア・プロバイダー、ヘルスケア・サービス、 ライフサイエンス・ツール/サービス、ヘルスケア・テクノロジー | J&J ユナイテッドヘルス ファイザー |
生活必需品 | 家庭用品、飲料、食品、食品・生活必需品小売、タバコ、パーソナル用品 | P&G コカ・コーラ ペプシコ |
素材 | 化学、容器・包装、金属・鉱業、建設資材 | リンデ S・ウィリアムズ AP&ケミカルズ |
公益 | 電力、総合公益事業、水道、ガス、独立系発電事業者・エネルギー販売業者 | ネクステラ・エナジー デューク・エナジー サザン |
資本財 | 航空宇宙・防衛、機械、コングロマリット、 陸運・鉄道、航空貨物・物流サービス、電気設備、 建設関連製品、専門サービス、商業サービス・ 用品、商社・流通業、旅客航空輸送業、建設・土木 | H・インターナショナル ユニオン・パシフィック UPS |
通信 | 双方向型メディアおよびサービス、娯楽、 メディア、各種電気通信サービス、無線通信サービス | Google メタ アクティビジョン・ ブリザード |
不動産 | REIT、不動産管理・開発、 | アメリカンタワー PLD CCI |
金融 | 銀行、資本市場、保険、各種金融サービス、消費者金融 | バークシャーハサウェイ JPモルガン バンクオブアメリカ |
エネルギー | 石油・ガス・消耗燃料、エネルギー設備・サービス | エクソンモービル シェブロン フィリップス66 |
また、それぞれのセクター銘柄の特徴をざっくり紹介したものがこちらになります。
米国株投資に投資するほとんどの場合は、SPYやVTIといったS&P500(もしくは全米株式)に投資するだけで十分パフォーマンスが高いです。
なぜなら、S&P500、もしくは全米株式に連動したETFは時価総額に準じた基準で自動でリバランスしてくれるからです。
しかし
- 情報技術セクターといった景気に左右されやすいけど当たれば爆益が期待できる攻めのセクター
- 公益セクターといった高い利益は見込めないが景気に左右されず安定している守りのセクター
など特定のセクターの投資を厚くしたい人や短期投資をしたい人にとっては、セクターとセクターローションを活用すると便利です。
下の図はセクターローテーションをざっくりと表したものです。
景気のサイクルは時計回りに変わっていくと言われていますが、コロナショック以降のような事態は例外的にほぼすべてのセクターの株価が上昇することもあります。


ウクライナ情勢後、他のセクター銘柄が下落している中でエネルギーセクターの銘柄が急上昇したのは、このサイクルの流れに沿っているからです。
セクター別ETF
ここからは、セクター別のETFを紹介します。
これらのETFは、不動産セクターVNQを除いてバンガード社のETFが販売しているセクターETFとなっています。
経費率は全て0.1%と非常にリーズナブルで投資がしやすいです。
ETF | セクター |
VDE | エネルギー |
VPU | 公益事業 |
VDC | 生活必需品 |
VFH | 金融 |
VAW | 素材 |
VHT | ヘルスケア |
VIS | 資本財 |
VCR | 一般消費財 |
VGT | 情報技術 |
VOX | コミュニケーション |
VNQ | 不動産 |
そして、現在のアメリカを代表する500銘柄で構成されているS&P500に占める各セクターの比率はこちらになります。
S&P500のデータはS&P500の指数に連動したETFであるSPYのデータで確認できます。


2022/10/11時点では
- 情報技術:VGT
- ヘルスケア:VHT
- 一般消費材・サービス:VCR
の順位で構成されています。


セクターごとのパフォーマンスを比較してみる
現在は、「1位 情報技術、2位 ヘルスケア、3位 一般消費材・サービス」という順位ですが、過去のセクターごとのパフォーマンスを見てみます。





年代によってセクターの順番が入れ替わっていますね!
よくみると、過去のトレンドから大きく下げたセクターや出遅れセクターは上がっている傾向があることがわかります。
また、S&P500のパフォーマンスは全てのセクターを平均化したものなので最下位になることもなければ最高位になることもありません。
そのため、投資初心者はまず大きな失敗しないS&P500から投資し、慣れてからS&P500より高いセクターETF、個別株に継ぎ足し投資することをおすすめします。
セクター別の配当利回りを比較
続いてセクター別の配当利回りを比較していきます。
なお、ブルームバーグの直近配当利回りを参考に比較しています。
ETF | セクター | 配当利回り(2022/10/13) |
VDE | エネルギー | 4.39% |
VPU | 公益事業 | 3.82% |
VDC | 生活必需品 | 2.63% |
VFH | 金融 | 2.52% |
VAW | 素材 | 2.10% |
VHT | ヘルスケア | 1.47% |
VIS | 資本財 | 1.80% |
VCR | 一般消費財 | 0.97% |
VGT | 情報技術 | 1.02% |
VOX | コミュニケーション | 0.93% |
VNQ | 不動産 | 4.78% |
配当利回りを考えると、現時点で不動産(VNQ)とエネルギー(VDE)をメインに投資するのが良いですね!
おすすめセクターETFの比較


セクターETFは、事業ごとに分けられているので
- S&P500に比べてリターンが高い
- 配当利回りが高いもの
- ディフェンシブなもの
とそれぞれ特徴があります。
これらの中で現時点でS&P500よりもパフォーマンス良いおすすめを3つ紹介します。
①:米国情報技術セクターETF(VGT)
- 過去の直近のパフォーマンスが圧倒的
- 経済規模は将来的に拡大すると予想される
- 米国経済を牽引しているAppleとマイクロソフトが含まれる
米国株の中で、インターネットやITなどに関連した事業を行なっているのが情報技術セクターです。
米国経済を牽引しているAppleとマイクロソフトが含まれているのはもちろん
- NVIDIA(エヌビディア)やインテルなどの世界的な半導体メーカー
- ユニティソフトウェアやSteamなどのゲームプラットフォーム
- VISA(ビザ)やマスターカードといった電子決済システム
- Amazonやdローカルなどのクラウドベースの決済サービスプラットフォーム
と多岐にわたります。
そのため、S&P500よりも高いパフォーマンスを発揮することが多く
ジェレミー・シーゲル博士が書いた「株式投資の未来」によると
- 1957~2003年のヘルスケアセクターのトータルリターンは11.39%
- S&P500の10.85%を上回っている
- 全セクター中で第2位
とパフォーマンスが良いので下落局面でもまだ投資価値があると判断できます。
ITに関する技術は5GやAI、IoT、フィンテック、その他クラウドサービスが次々と登場し便利になっていくので経済規模は将来的に間違いなく拡大していきます。
②米国ヘルスケアセクターETF(VHT)
- 人類の脅威として、病気はなくならない
- 米国もこれから高齢化社会に突入し経済規模は拡大していく
- ヘルスケア機器・管理健康医療などの予防医療は必須になる
日本をはじめとした先進諸国は高齢化が進んでいて、アメリカも例外なく高齢化社会に突入しています。
そのため、コロナワクチンのように病気が発生すれば治療薬が開発され販売、共有されるため欠かせないです。
今後もヘルスケアセクターの経済規模は拡大していきます。
ただ、欠点として
- 新薬開発競争の激化で倒産+合併
- 薬の副作用による訴訟+損害賠償
といったリスクがあり個別銘柄の投資では難しいセクターと言えます。
そのため、アイルランドの大手製薬企業のシャイアーが新薬開発がうまくいかず、後に武田製薬に買収された例もあります。
そこで、ヘルスケアセクターを集めたETFであるVHTへ投資することで、リスク分散が出来ておすすめします。
③米国生活必需品セクターETF(VDC)
- 世界の人口が増え続けている
- 暴落の局面でも需要は安定している
株価が暴落してインフレになったとしても、ご飯を食べたり歯磨きをしたりするのを辞めないように、生活を営む上で必要不可欠な製品やサービスを扱うセクターなので安定しています。
そのため景気の動向に業績の影響があまり受にくいディフェンシブ銘柄で構成されています。
最も注目すべき点はS&P500を上回る回復力です。
リーマンショックのあった2008年ごろ株が大暴落を起こし、リーマンショック以前の2007年末の株価水準に回復するのに
- VDC:約3年
- S&P500:約6年
と株価の落ち込みがS&P500に比べて半分の期間で回復しました。
【米国株】セクター別ETFのまとめ11種おすすめのセクターを3つ厳選(2022最新)まとめ
今回は米国株のセクターに連動するETFの特徴を持つETF11種をまとめました!
S&P500よりもパフォーマンスが高いセクターもありますが、私は米国株への投資は以下のステップアップで始めることをおすすめします。
スタート:S&P500 or 全米株式のインデックス投資でiDeCoや積立NISA(1~2年がベスト)
インデックス投資に慣れてきたら:米国株ETF[S&P500(VOO)or 全米株式(VTI)or 全世界株式(VT)]
米国株ETF投資に慣れてきたら:セクターETF
中級以上:個別株、テーマ別ETF
自分の好みや投資スタンスに合わせていくのは良いですが、米国株市場の全体の流れを理解してからスタートすると大きな失敗を減らせます。
個別株やテーマ別ETFの中には短期で2~3倍と爆益をもたらしてくれる可能性があるのでロマンがあります。
とってもキラキラした世界に感じますが、反面元本割れしたり半分、3分の1になる可能性もあることを忘れないで下さい。
投資デビューしたばかりだと、株価下落の耐性がないので不安になって余計な行動をとりがちです。
私も初めて元本割れを経験したときにはスマホが手放せなくなるほど動揺しました。


最後に米国ETFや米国株に賢く投資するための方法について紹介しますので、ぜび参考にして頂ければと思います。
最新情報を取得する方法、どうウォッチすれば良いか
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日本だとどうしてもアクセスしずらい米国株の情報ですが、数少ない情報を得られるのがオックスフォードインカムレターです。
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最後に
最後まで記事をご覧いただきありがとうございます!
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読まれている方に少しでも役に立つよう、資産運用に関連するトピックについて解説しています。ぜひご覧ください。
これまで、投資家ギールが投資した日本株やその他気になった銘柄を一挙にまとめました!


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